ショットブラストについて

ショットブラストとは?

金属加工には色んな方法があります。今回取り上げるのは「ショットブラスト」。一般的には広まっていない言葉ですが、日本の技術を支える重要なもの。ショットブラストとはどういう方法で製造され、どんな素材に使われるのでしょうか。
金属加工に興味があるかた、ものづくりについて知りたい人は必見です。

表面を凸凹にする

ショットブラストとは、加工する物の表面に細かい砂や金属系の球を吹き付ける製造方法です。粒となるショットをブラスト(吹きかける)ことから、ショットブラスト。表面をザラザラにするように加工していくのです。
ではなぜ、ショットブラストで表面を敢えてザラザラに加工するのでしょうか。色んな用途がありますが、金属類の場合はサビ防止の効果があることでしょう。当たり前の話になりますが、何をどうしても金属は錆びます。サビ防止の塗装をすれば良い話と思われるでしょうが、塗装が剥がれては話になりません。そこでサビ防止となる球を打ち付けることにより、塗装が剥がれにくくしてサビの発生を抑えるという訳です。

表面を凸凹にする理由は?

もう少し掘り下げましょう。加工する前の金属には、錆の原因になる酸化物がついています。酸化物は「ミルスケール」と呼ばれ、取り除かなければサビ発生はまぬがれません。そこでマシンをつかって、球や研掃材を発射。ミルスケールが取り除かれます。つまり、サビの原因となるものが取り除かれるので、サビそのもの発生がなくなるという訳です。また表面に凸凹ができますので、塗装もしやすくなるのです。

ショットブラストに使われる素材

ショットブラストでは金属だけでなく、セラミック・ガラス・プラスチック・ゴムが使われます。吹き付けられる素材には、鋼鉄・鋳鉄製の小球や細かい砂、ステンレス・スチール・アルミニウムなどが挙げられます。
よくにた製造のやり方に「サンドブラスト」と、呼ばれるものがあります。ショットブラストは装置により吹きかけられるもので、サンドブラストは空気によって吹きかけられるものです。何をもって吹きかけるかによって、大きく変わるというものです。