構内請負業を行う場合の注意点!偽装請負とは?

構内請負業は、発注先の事業所に行って製品を制作、納品する請負業を言います。
輸送コストの削減や納期の短縮といったメリットが多い反面、技術が求められるといったデメリットもあります。
さらに、構内請負業の仕組みを知らずに安易に請け負ってしまうと、トラブルに発展するケースも少なくありません。

構内請負業の注意点とは?

構内請負業の注意点とは、一言でいえば命令系統を受注したこちら側が持つということです。
例えば、Aという部品製造の構内請負をした場合、納品までこちらが発注先の事業所で仕事をしている従業員に細かく指示することです。
あくまで、発注先の施設を借りて仕事をするのが構内請負なので、納品物の制作はこちらで責任を持って行う必要があります。
より詳しい内容を伝達してほしいからといって、発注先の担当者へ従業員の指示を委任してしまうと、構内請負ではなく人材派遣の契約になってしまうからです。
あくまで発注先の場所をお借りしてこちらの業務をそこで行うというスタイルを徹底しましょう。

偽装請負とは?予防するための手段は?

先ほどの注意点を見落とし、指示を全て発注先へ委ねてしまうと偽装請負とみなされる可能性があります。
これは、契約上請負の形を取っているのに実態が派遣業務になっているというものです。
つまり、構内請負と偽装した派遣業務になることが偽装請負になります。
この行為は法律違反であり、労働者派遣法や職業安定法違反と判断され行政から是正勧告を受けてしまいます。
企業の信用の面で、これは信用失墜につながるものであり、注意しなければなりません。

偽装請負は、意図せず起こります。
例えば、相手先のニーズをヒアリングしていたら、いつの間にか派遣のようになっていたということも多くあります。
もし、そうなりかけている、未然にこのような状態になるのは回避したいという場合は、可能な限り迅速に労働問題に詳しい専門家に相談しましょう。
お近くの弁護士、社会保険労務士、中小企業診断士に相談するのがおすすめです。