広島県は平和記念公園や原爆ドームなどがあり、戦争を今に伝える平和都市として知られていますね。そして、次世代を生きる子どもたちに向けた施策を積極的に進めています。
この記事では、その中でも障害のある子どもへの新たな支援として生まれた「放課後等デイサービス」に注目し、広島県の取り組みをご紹介します。
広島県の子育て支援サービスの特徴
広島県では、2020年に「ひろしま子供の未来応援プラン」を策定しています。これは『すべての子どもたちが、成育環境の違いに関わらず健やかに夢を育むことのできる社会の実現』を目指すための指針です。
県では障害(特に知的障害)のある子どもが増加傾向にあることから、県内の自治体に児童発達支援センターを配置することで、障害のある子どもやその家族が必要な支援や質の高い療育・発達支援を受けられるようにしています。障害の有無に関わらず全ての子どもたちが必要な支援を受けながら安心して暮らせるまちを目指しているのです。
放課後等デイサービスの目的や役割とは?
放課後等デイサービスとは、障害のある子どもたちの自立のために必要な訓練や支援を行うサービスです。通所支援サービスの中でも、授業後や休日といった「放課後」の支援に特化しているという特徴があります。学校や家庭以外での居場所づくりや自立支援を行うことで、子どもにとっても良い刺激を受けることができるのです。また同時に、保護者の相談先としての役割や負担軽減という側面も担っています。このように、対象となる子どもだけではなく家庭全体を支援する仕組みづくりが可能になります。
広島県内には放課後等デイサービスが345件(2017年4月)あり、中には看護師やリハビリ専門職のいる医療ケアができる施設もあります。
子どもの特性や家庭環境により、放課後等デイサービスでの支援内容も大きく変わる
放課後等デイサービスは、身体・精神疾患などさまざまな障害を持った子どもたちが利用する場です。そのため、当然ながら子ども一人ひとりへのアプローチは全て異なりますし、子どもを取り巻く学校や家庭環境に応じて適切な支援を行うことが大切です。広島県では職員の入職や定着率を課題の一つに挙げており、より一貫した質のあるサービス提供に向けた対策が検討されているようです。
放課後等デイサービスの需要はこれからも高まると考えられるため、広島県を含めて全国的にさらなる成長が期待できるでしょう。