飲料製造設備と呼ばれる装置があります。
食品工業になくてはならない装置ですが、どのようなものを製造するのかイメージしにくいのも事実です。
また、技術のかたまりであるものの、設計ではどのようなことに留意しているのか知りたいという方もいます。
そこで今回は、飲料製造設備はどのようなものを製造する装置で、設計にあたって盛り込むべき技術は何かについて解説します。
飲料製造設備は様々な食品を製造
飲料製造設備といっても実は飲み物を作るだけの装置ではありません。
具体的には次のようなものを製造している装置を総称して飲料製造設備と呼んでいます。
1・飲料
2・冷菓
3・調味料
4・医薬品
飲料は、ジュースやお茶、コーヒーといったものの他、ミネラルウォーターを作る場合も使用します。
ミネラルウォーターは、雑菌が含まれているものもまれにあるので、殺菌などをする目的で使用されます。
冷菓は、アイスクリームなどを指しますが、飲料製造設備で最終工程まで製造するのではなく、原液ともいえる液体を調合する際に利用されるのが特徴です。
また、アイスクリームは乳製品でもあり、飲料製造設備を使用して飲むヨーグルトなどの乳飲料を製造することも可能です。
液体であれば基本的に飲料製造設備で製造が可能であり、しょうゆやたれ、ドレッシングといった調味料を製造できます。
また、みりんからアルコール飲料にも設計次第で対応しています。
医薬品は、主に医療用の液体飲み薬のような内服薬を製造します。
また、健康飲料や栄養ドリンクの製造も可能です。
飲料製造設備の設計に盛り込むべき技術
飲料製造設備は、様々な技術を集めた設備です。
そのため、飲料製造設備の設計には様々な技術を盛り込む必要があります。
主なものだけでも基本となるシステムエンジニアリングをベースに衛生面で重要なサニタリー技術、抽出技術、乳化技術、殺菌・滅菌技術といった技術を盛り込んで設計しています。
一朝一夕で得られる技術ではないため、十分な実績を持つ企業が担当していることがほとんどです。